大阪中之島美術館で開催中の「新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展」へお出かけしてきました。平日のオープン時間に合わせて行ったので、ゆっくり見ることができました。
✳︎ネタバレも含みますので、観覧予定の方はご注意ください*
展示の概要など
今回のアールデコ100年点は、大阪・関西万博開催の100年前、フランスパリで開かれた「現代装飾美術・産業美術国際博覧会」、通称アール・デコ博が開催されたことにちなんで、100年の記念企画として女性が描かれたフランスを中心としたヨーロッパのグラフィックデザイン作品やジュエリー、香水瓶、ドレス、車など当時を象徴する作品や資料が展示されています。

同じ時代を生きたアールデコリング、トリニティ
私もアールデコのリングやフィリグリーチェーンを身につけて、100年前の女性のスタイルに想いを馳せてきました!!!
見どころ①今に繋がるブシュロンのハイジュエリー
今回はブシュロンが協賛で数々のジュエリーやアンティークウォッチを見ることができます。アールデコといえばプラチナとダイヤモンド!!美しいエナメル。白と黒のコントラストが素敵なこれぞアールデコ!という直線的なデザインのブローチやブレスレットなどはもちろんですが、

出典)naka-art.com ©️Boucheron Private Collection
今のブシュロンにも継承されている「矢のモチーフ」「グログラン」「八角形」など、ブシュロンだなぁと思うデザインもあって、歴史を感じました。
アンティークウォッチのベルト部分がグログラン生地だったり、懐中時計にロッククリスタルを用いていたり、素材にもブシュロンが大事にしている部分が現れています。
見どころ②ブシュロンと日本やインド
美しい翡翠やエメラルド、グリーンの宝石を用いたジュエリーもたくさん見ることができました。立派なものばかり。
アールデコ時代のヨーロッパのジュエリーはインドの影響をたくさん受けていたそうです。彫刻や伝統的なインド独自のモチーフなどがマハラジャたちからヨーロッパへ持ち込まれて、特にブシュロンはインドの貴族との繋がりがあったとのことで、インドと言われて納得の独特の細工や色使いの作品も見られました。
あと日本との繋がり。ジャポニズムのブームがジュエリーにも現れていて面白かったです。印籠から着想された漆のコンパクトケースの細工の巧妙さは感動して写真OKだったので、アップで撮ってしまいました。
マハラジャの話やジャポニズムの印籠の話なんかは「ジュエリーの世界史」で読んだことがあったので、当時の作品が見られて感動しました。(次の日読み返した)
行く前後に読むとより深まるかも。 |
見どころ③数々のポスター
アールデコ時代の女性の暮らしぶりやファッションが分かるポスターが約100点展示されています。
多過ぎず少な過ぎず、個人的には疲れずに1時間半くらいで見て回ることができたので、よかったです。
たくさんブレスレットを身につけている女性。ヴォーグの1925年の特集?「今年の冬の香水はこれだ」と書いています。

出典)naka-art.com
アンティークショップのオーナーさんが、当時の女性は願いが叶うたびにブレスレットを増やしたのを真似されていて、素敵だなと思っているのですが、それを思い出したり・・・
垂れ下がる大ぶりのピアスもアールデコな感じで素敵でした!
私は絵画に詳しくないのですが、マリーローランサンの作品もありました!
見どころ④ルネ・ラリックの作品
今回展示のところどころに、ルネ・ラリックの作品が展示されており、それも素晴らしかったです。
100年前のものとは思えないモダンで可愛い香水瓶や彫刻など。

出典)naka-art.com
ガラスで表現されたアニマルモチーフや女神の生き生きとした作品。
改めて見たラリックの作品やブシュロンのロッククリスタルを用いた作品から、素材をどうデザインするのか、美しく作られたものについて、考えさせられました。
ラリックのジュエリーが軽率に欲しくなってしまいました。すずらんのロマンティックなリングや彫刻的なピアスが素敵です。
見どころ⑤大阪の建築物など
最終章で大阪のアールデコ建築がパネルで紹介されていました。美術館周辺にまとまっています。現存しているものから、再建されたものまで。今回の100年展はヨーロッパの女性の暮らしぶりが中心に紹介されていますが、日本でも徐々に洋服が広まっていた時代。当時のことを思いながら、散歩するのも楽しそうです。
まとめ グッズなど
今回のアールデコ展はグッズもとても可愛かったのですよ。アールデコ好きな方は刺さるものばかりだと思います。マグカップやトートバッグも好きなデザインで悩みました。。ついつい買ってしまうタイプなので、グッと我慢しつつ、
今回の展示で一目惚れした、ラリックの星空見たいな香水瓶。クリアファイルとポストカードを少しだけ購入。
美術展に行くとポストカードを購入することが多いです。1枚でも手元にあると、その時の感動が蘇るので記憶のキーとして、残しています◎
多過ぎず少な過ぎず、ちょうどよく見て回れる展示でアールデコ好きな人にもジュエリーやファッションが好きな人にもおすすめできる展示です。
私自身は、古いジュエリーに関心を持つまで、アールデコのことも知りませんでした。幾何学デザインや直線のかっこいい感じが好きで、理屈ではなく好みなんだと思います。
(ミュージアムB1で食べられる限定50食のランチがまだあったので、せっかくなのでいただきました。)

ミュージアム1階で限定50食のランチを。
ジュエリーを通して、歴史的な背景も知るうちにアールデコがさらに好きになりました。大きな戦争の間で、ヨーロッパも日本も急速に社会が変わり、女性も社会進出して前へ前へ進もうとした時代のエネルギーに励まされて、癒しの1日でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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